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お盆とは?歴史や地域別のお盆期間についても併せて解説!

お盆は、亡くなった方の霊を迎え、家族で供養する日本の大切な年中行事です。地域により風習や時期が異なるものの、古くから受け継がれてきた文化には多くの意味が込められています。

本記事ではお盆について以下の点を中心に紹介します。

  1. •お盆の歴史について
  2. •地域別のお盆の期間について
  3. •海外のお盆文化について

お盆について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

 

お盆について

お盆とは、先祖の霊を自宅に迎え、供養するために行われる日本の伝統行事です。

まずは、お盆の基礎知識を解説します。

 

●お盆とは?

お盆は、一年に一度、亡くなった方やご先祖様の魂を家庭へ迎えて供養する、日本で古くから続く行事です。ご先祖様が一時的に家へ戻るとされている期間であり、家族は感謝の気持ちを込めて祈りやお供えを行います。

 

●お盆の歴史

お盆は、仏教の行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」に由来するとされています。盂蘭盆という言葉は、古代インド語の「ウランバナ」が語源で、「逆さに吊られるような苦しみ」を意味するといわれています。地獄で苦しむ亡き者を救いたいという願いが背景にあり、供養を通じて救済を祈る儀式として広まりました。

盂蘭盆会の起源として知られるのが、『盂蘭盆経』に記された目連尊者(もくれんそんじゃ)の物語です。師であるお釈迦様の教えに従い、亡き母を助けるために僧侶へ施しを行ったところ、その功徳によって母が救われたという逸話が、先祖供養の風習の基礎になったと伝えられています。

この行事はインドから中国へ伝わり、日本には飛鳥時代に仏教とともに持ち込まれました。日本ではもともとの祖霊信仰と結びつき、鎌倉時代には広く受け入れられました。

江戸時代には僧侶が各家庭を訪れて読経するなど、庶民の日常にも溶け込み、現代のお盆へと発展しました。

 

●新盆(初盆)とは?

新盆(しんぼん・にいぼん/初盆)は、故人が亡くなったあとに訪れる最初のお盆のことを指します。一般には、四十九日の忌明けを迎えた後に初めて迎えるお盆が新盆とされ、忌明け前にお盆が来る場合は翌年に行うのが通例です。

この時期は、故人の霊が初めて自宅へ戻ると考えられているため、ふだんのお盆よりも丁寧な準備や供養を行います。地域によっては、親しい親族が新盆を迎える家へ盆提灯を贈る習わしがあり、自宅では白い提灯を玄関先に飾って故人を迎え入れます。

新盆法要を寺院や自宅で営むケースも多く、僧侶に読経を依頼し、親族や故人と縁の深い方々が集まって供養が行われます。法要後に会食を設け、故人を偲びながら過ごすこともよく見られます。

 

お盆の期間は地域によって違う

お盆が行われる時期は、日本各地で異なります。

もっとも広く浸透しているのは、8月13〜16日に行う「月遅れ盆」で、多くの地域がこの時期を採用しています。一方、東京を中心とした関東の一部では、7月13〜16日にお盆を迎える「新暦盆」が続いており、地域ごとの習慣が色濃く残っています。

この違いは、旧暦から新暦へと暦が変わったことが背景にあります。日本ではかつて旧暦に沿って行事が行われていましたが、明治時代に新暦が導入されたことで、お盆の時期も7月へと移動しました。ただし、お盆の時期は法的に固定されているわけではないため、旧来の風習を守る地域は8月に行事を続け、結果として7月と8月の両方が存在する形になっています。また、沖縄県や奄美地方のように今も旧暦を用いる地域では、月の満ち欠けに合わせてお盆の日程が毎年変動します。このように、お盆の期間は歴史的背景や地域文化によってさまざまな形が残っているのが特徴です。

 

お盆の準備

お盆の支度は、迎える数日前から進められます。

ここでは、主に行われる準備や宗教的な行事についてわかりやすくまとめて紹介します。

 

●掃除と飾り付け

お盆を迎える前に行う大切な準備が、仏壇まわりの掃除と飾り付けです。まずは仏具を取り外して埃を払い、柔らかい布で静かに磨きます。仏像や位牌は傷つきやすいため、慎重に扱いましょう。仏壇が整ったら、新しい花や果物、故人が好んだ食べ物を供えましょう。ほおずきや季節の花を飾ると、先祖を迎える雰囲気がより整います。

続いて、精霊棚(盆棚)を設置します。位牌を並べ、きゅうりの馬となすの牛、ろうそくなどを置いて迎え入れる準備をします。地域によっては、お団子やおはぎ、そうめんなど、日ごとに違うお供え物を用意する風習もあります。

家の中や玄関まわりも軽く掃除しておくと、ご先祖さまをお迎えする空間がさらに整います。お墓参りを予定している場合は、お盆前にきれいにしておくとスムーズです。

 

●●迎え火

お盆の初日には、ご先祖さまの霊が迷わず帰ってこられるよう「迎え火」を焚く習わしがあります。これは、家の入口付近で灯りをともすことで、先祖を自宅へ案内する大切な儀式とされています。地域によって、麻がらや藁を用いて小さな火を焚いたり、火が使えない場合は提灯を下げたりと方法はさまざまです。

お墓が近くにある家庭では、お墓参りの際に灯籠や提灯を灯し、そのままご先祖さまを家へお連れするように帰宅する地域も見られます。「迎え盆」とも呼ばれるこの日の灯りは、先祖に心を込めてお迎えするための大切な準備のひとつです。

 

●盆踊り

盆踊りは、ご先祖さまが戻ってくるこの期間に、家族や地域の人々が共に楽しみながら霊を慰めるための伝統行事とされています。踊りの形や音楽は地域によって異なり、その土地の歴史や文化が色濃く反映されています。もともとは、先祖の霊とともに楽しい時間を過ごしてほしいという願いや、農作物の実りを祈る意味が込められていました。夏祭りの一環として賑やかに行われる地域もあれば、ゆったりとした踊りで静かに先祖をしのぶ地区もあります。

 

●お供え

お盆の期間中は、ご先祖さまへの感謝とおもてなしの気持ちを込めて、仏壇にさまざまなお供え物を整えます。供える品は特別な決まりはありませんが、季節の果物や野菜、故人が好んだお菓子などがよく選ばれます。また、地域によっては精進料理を小鉢に盛りつけた「霊供膳(れいくぜん)」を供えることもあり、食事のひとつひとつに意味が込められています。

お供えした食べ物は傷まないようこまめに入れ替え、下げた後は「お下がり」として家族でいただくのが一般的です。毎日新しいお供えを用意することが、ご先祖さまへの丁寧な迎え入れにつながります。

 

●送り火

お盆の締めくくりには、帰ってきたご先祖さまを再びあの世へお見送りするために「送り火」を行います。迎え火と同じように家の門口や玄関先で火を焚き、灯りを道しるべとして霊が迷わず帰れるように願う大切な儀式です。火を使いにくい家庭では、提灯や灯りを飾ることで送り火の代わりとする場合もあります。

送り火は家庭で静かに行われるのが一般的ですが、地域によっては古くから受け継がれてきた大規模な伝統行事が催されることもあります。

例えば、京都の「五山の送り火」はよく知られており、周囲の山々に「大」や「妙法」などの文字が炎で浮かび上がる壮大な風景が特徴です。九州地方を中心に行われる「精霊流し」や「灯籠流し」では、故人の霊を乗せた船や灯籠を川へ流し、ゆるやかな流れとともに見送ります。

また、夏の花火大会ももともとは送り火の行事が起源とされ、先祖供養の意味が込められています。地域によって形式はさまざまですが、いずれもご先祖さまを敬い、無事にあの世へ送り届けるための大切な風習と言えるでしょう。

   

海外のお盆について

日本では「お盆」として知られる先祖供養の行事ですが、世界にも同じように故人を敬い、その存在を思い返す文化がさまざまな形で受け継がれています。

ここでは、中国や台湾、韓国、ベトナム、メキシコについて解説します。

 

●中国や台湾のお盆

中国や台湾にも、日本のお盆とは異なる形で先祖を敬う行事があります。

代表的なのが「清明節」と「中元節」です。清明節は毎年4月上旬に行われ、お墓の掃除や供物を捧げるほか、紙銭と呼ばれる紙のお金を焼いて先祖に届ける風習があります。一方、中元節は旧暦7月15日にあたる霊を供養する日で、紙の贈り物を焚き上げたり、灯籠を使った行事が行われます。台湾ではこの時期を「鬼月」と呼び、亡くなった霊が現世に戻るとされ、地域や企業単位で盛大な供養祭が催されます。いずれの地域でも、先祖を大切に思う文化が深く根づいています。

 

●韓国のお盆

韓国では、旧暦の8月15日に「秋夕(チュソク)」と呼ばれる重要な行事が行われます。

豊作を祝い、祖先へ感謝を伝える日として位置づけられており、多くの家族が故郷へ戻って先祖の墓を整え、礼拝を行います。祭壇には果物や米、故人が好んだ食べ物が並び、白い菊やユリなどの花が供えられます。

秋夕は家族が一堂に会する大きな節目で、ソンピョン(松餅)といった伝統料理を囲んだり、韓服を着て儀式を行ったりと、文化的な意味合いも深い行事です。帰省ラッシュが起こる点は、日本のお盆とよく似ています。

 

●ベトナムのお盆

ベトナムでは、日本のお盆に相当する行事として「ブラン祭(Vu Lan)」が行われます。時期は旧暦7月15日で、先祖を供養するために寺院を訪れたり、お墓参りをする点は日本とよく似ています。

一方で、死後の世界で困らないよう願いを込めて、お金に見立てた紙や衣服を焼いて先祖に届ける独特の風習があります。また、祝日にはならない点も日本との違いです。

Vu Lanは先祖供養だけでなく、両親への感謝を示す日でもあり、胸に赤や白のバラを飾る習慣が広く知られています。短期間の出家をして徳を積むなど、家族への敬意を深める行為も行われるなど、精神的な意味合いが強い行事となっています。

 

●メキシコのお盆

メキシコでは、11月1日と2日に「死者の日(Día de los Muertos)」と呼ばれる先祖供養の行事が行われます。1日は子どもの霊を、2日は大人の霊を迎える日とされ、家族が集まって故人をしのぐ大切な時間となっています。各家庭では「オフレンダ」と呼ばれる祭壇を作り、故人の写真や好きだった料理、パン・デ・ムエルトといった伝統菓子を供えます。鮮やかなオレンジ色のマリーゴールドは霊を導く花とされ、祭壇や道にたくさん飾られるのが特徴です。

また、ガイコツをモチーフにした仮装やスカルメイクを楽しむなど、にぎやかで色鮮やかな祝い方で、死者との再会を明るく祝う独自の文化が根付いています。静かに祈る日本のお盆とは雰囲気が異なりますが、先祖を思い起こすという点に共通した精神が感じられます。

 

お盆のまとめ

ここまでお盆についてお伝えしてきました。お盆の要点をまとめると以下のとおりです。

  1. お盆は、一年に一度、亡くなった方やご先祖様の魂を家庭へ迎えて供養する、日本で古くから続く行事で、仏教の行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」に由来するとされている
  2. お盆が行われる時期は日本各地で異なり、広く浸透しているのは8月13〜16日に行う「月遅れ盆」であるが、関東の一部では7月13〜16日にお盆を迎える「新暦盆」、沖縄県や奄美地方では月の満ち欠けに合わせてお盆の日程が毎年変動する
  3. 世界にも日本と同じように故人を敬い、その存在を思い返すお盆に似た文化がさまざまな形で受け継がれている

お盆は長い歴史を持ち、先祖を敬う気持ちが息づく行事です。準備や過ごし方には地域差がありますが、故人を思い、家族で過ごすという点は共通しています。海外にも似た供養文化があり、日本のお盆をより深く理解するきっかけになるでしょう。

 

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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